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21世紀の電子・光学デバイスの製作には、超精密加工や機能薄膜形成、洗浄等のプロセス表面の幾何学的構造をmからnmオーダーのあらゆる空間周波数領域で計測し、平坦性や結晶性、表面欠陥を評価することが必要です。たとえば、次世代の超LSI等の電子デバイスでは、φ300mmのウエハ全面でμmオーダーの領域に形成される各種機能素子が、完全に動作することが保証されていなければなりません。また、高精度X線ミラー等の光学デバイスにおいても、広い領域での原子スケールの表面構造の制御が求められます。
SREM/STMは、特にμmからnmオーダーの領域での表面原子構造を計測評価するために用いられます。SREMによる広い領域での原子のテラス−ステップ構造の観察と、SREMで観察した一部を拡大するためにSTM探針の位置決めを行い、STMによって原子像を観察して詳細に評価します。
以下に、SREM/STMの観察例を示します。SREM写真の黒い影は、STM探針が電子線を遮ったためにできたもので、この影により探針の位置が確認できます。探針の下での表面原子構造を拡大したものが右のSTM像です。表面の原子がひとつひとつ見えている様子がわかります。
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